1. |
Dear
03:45
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「こんな唄で世界を愛せたなら」とか
自分のものじゃない そんなの解っていた
他人事みたいな顔をして ヘッドフォンでノイズを塞いだ
交差点、大通り、雑踏の海
無個性な影の群れを踏みつけて 赤、青、明滅
誰も見ちゃいない
誰も聞いちゃいない
無関心のナイフを互いに突きつけあっている
ひとりきりは寂しいって言うけどさ
じゃあ、孤独じゃない人間なんて何処にいるんだろうね？
知らないままでいたいから気づいていないふりをした
夕焼けの先に
「ハロー」
僕の音が聞こえますか 応えてよ ねえ
すれ違う街に掻き消された 小さなメロディ
どんな命にも締切がある
どっかの神様が気まぐれにそう決めた
起、承、転がなければエンドロールもない
ありふれたリフレインみたいな日常
こんなのが物語だなんて
空席の映画館 白無地のフィルム
見知った名前ひとつのクレジット
ねえ、神様、教えてよ。
一体いつまでここで笑っていればいい？
「ハロー」
小さな声 またひとつ 寂しいメロディ
遠く でも確かに聞こえたんだ ここにいるって
同じ夜をいくつ繰り返して
続く今日が昨日の明日なら
止めてしまうことだって
ああ、そんなのわかってる。
それでも生きていたいよ
塞いだ涙が街に滲んでゆく
大切なものはなんだった？
あの日見た空の夕焼けをなくさないように
ちゃんとこの鼓動（ノイズ）でかき鳴らせ
「ハロー、僕の音が聞こえるか。応えろよ、世界」
すれ違う街の中 そんな誰かの声が
ずっと、ずっと――
こんな唄で世界を愛せたなら
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2. |
夕景、紛う、白昼夢
03:29
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八月、水面に残響
炎天、攫っていった夕立は来なかった
放課後、心臓に夕景
真夏の体温、象るように
あなたを探している
「花火とか、いいかもね」
帰り道 サイレン 振り向いた瞳に
見抜かれないように そっと吸い込んだ息さえも
透明に変えてしまうくらい
夕凪いだ空 星降の断章へ
連れてって ねえ 連れてって ねえ
秒針のない夕景 笑うあなたよどうか
わたしの心を
八月の残光 炎天に咲いた
翳る水底 沈んでゆくように
夕景、紛う、白昼夢 呼吸をひとつ閉じ込めて
鼓動は滲んだまま
「太陽を夜が砕いて、そうやって八月は終わるんだ」
空に傷痕 なぞる指先
揺らめいた あなただけがきっと夏だった
夕景、紛う、白昼夢 呼吸をひとつ閉じ込めて
どんなに沈んで 滲んだって まだ醒めない
翳る水底、揺らす あなたの影も
透明に変えてしまえたら
夕凪いだ空 星降の断章へ
連れてって ねえ 連れてって ねえ
秒針のない夕景 あなたが笑うから わたしは
消さないで、まだ 終わらない八月も
切り取ったまま 切り取ったまま
秒針のない夕景 笑うあなたよどうか
わたしの心を
心のわたしを
八月、水面に残響
炎天、攫っていった夕立は鳴り止んで
放課後、心臓に夕景
真夏の体温、象るように
あなたがそこにいた
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3. |
サンセットブルー
06:08
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また一日が終わるね
隣の君がつぶやいた
なめらかな文字盤に
私は線を引けなくて
手からこぼれ落ちる砂
いつのまにか晴れた雲
膨らんだ半月も
いつかは欠けてしまうんだ
最初から違った歩幅に
今更気づいたふりをして
立ち止まった夕方
掴めない影みたいな予感
さよならを言えば消えてしまうのは
手の届かない昨日のこと
当たり前の続きなんてないと
確かめあえば崩れていく
繋いだ景色を夢見ても
逃れられないサンセットブルー
沈まないでと願いながら
ああ 何もできないや
春の残り香に触れた
目覚めは今日も迷路みたい
何も言わない海のそばで
震えた午後6時
仕組まれた潮風が吹き
背中を押された気がした
星空に惹かれたのなら
太陽を手放してしまえ
さよならを言えば消えてしまうのは
霧の向こうの明日のこと
夕焼けは悲しいものだなんて
諦めるのは嫌だった
靴底擦り減らしながら
目を凝らしたサンセットブルー
綺麗なままで死んでしまえば
なんて都合が良いよね
呪いのような群青に
目を焼き尽くす星に
どこまでも焦がれることを知ったなら
ガラスの靴を脱ぎ捨てて
ただ空を追いかけることしかできない
さよならを言って踏み出した今
夕空を超えた先の未来を
信じることはできなくても
後悔なんてないと誓うから
繋いだ手を離して進む
強がりのサンセットブルー
沈んだって構わないさ
憧れだけを今は見ている
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4. |
放課後ハーモニー
04:57
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大好きな場所なんだ
放課後ハーモニー
誰もいない教室のドアを
開けて夕日が少し眩しくて
廊下に響く淡いトランペット
校庭に弾む軽やかなかけ声
キンコンカンコンで
散らばる星たちに
時計はチクタクチクタクと
鼓動を刻んでいく
ロッカーに寝転んで
目を瞑ればほら
ここは君だけのワンダーランド
響く放課後ハーモニー
酸いも甘いもさ
未来へつなごう
机の落書き
消さなくたっていい
ひとりきりの教室の窓に
埃浮かすオレンジの縞模様
キンコンカンコンで
集まる音符たちに
時計はチクタクチクタクと
リズムを刻んでいく
そっと耳澄ませば
たくさんの物語
知るはずもないのに
なぜか心地いいな
誰かが奏でた
放課後ハーモニー
大好きな場所なんだ
放課後ハーモニー
どこかの誰かが奏でた
放課後ハーモニー
大切な瞬間だ
放課後ハーモニー
ロッカーに寝転んで
目を瞑ればほら
明日もきっと晴れるよ
響け放課後ハーモニー
酸いも甘いもさ
未来へつなげば
机の落書き
消す必要もないね
どこからともなく聞こえた
完全下校のチャイム
早く帰らなくちゃ
日が落ちる前に
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5. |
失語
04:44
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空の部屋に鳴る挨拶と 灰色の視界
下らないと笑えていた 意味もない日常の彼方
綿を詰め込んでまだ 生かされた人形に
悲しむ必要も無いから 切り貼りしただけの明日を作った
凡庸な人生が 削除する辞書のページ
口を噤む言葉は 世界を圧縮した
単純な反復が 記述する毎日に
同じ味の調味料 振りかけては延命
裏切ること 仕方ないと
知らなくていい痛みを有難がる
悔しいとか 悲しいとか
一つもないまま終わればいいよ
使わなくなった言葉の数
ぼやけていく未来予想たち
予定調和の各駅停車に
間に合う必要もないや
群青が搔き消した言葉も
全ての答えを知ったあとに
思い残すことなど一つもないから
丁度都合が良いや
殻に閉じ込めた 自尊心や防衛本能も
大切な人やものを 守るためにあったはずだろうな
いつまでも子供で 体だけが朽ちて
数行の回顧で灰に変わる
どうか純粋なまま綺麗な大人になって
どうか純粋なまま綺麗な大人になって
どうか純粋なまま綺麗な大人になって
どうせ消えちゃうのに 願っては願っては叶わない夢見て
薄れゆく記憶の狭間で
どうでもいい存在になれたなら
言い残すことなど一つもないから
丁度都合が良いや
（歌詞無し）
（歌詞無し）
（歌詞無し）
（歌詞無し）
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6. |
Dear (Instrumental)
03:45
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7. |
夕景、紛う、白昼夢 (Instrumental)
03:29
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8. |
サンセットブルー (Instrumental)
06:08
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9. |
放課後ハーモニー (Instrumental)
04:57
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10. |
失語 (Instrumental)
04:44
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